[胞子培養] 3週間後 とりあえず最終回
お手軽ティッシュ培地で初めた胞子培養ですが一旦ここで最終回になります。
原因は培地の殺菌処理などしていませんでしたので糖分など入れていないとはいえ微生物のコンタミが多くこれ以上やってもカビの菌糸の広がりしか見られないこと。植物にとっての栄養素がない状態だったので胞子発芽以降成長が極端に鈍化し、播種後数カ月後も3週間後と成長具合に差がほとんどないためです。
ビカクシダ類の胞子培養にはジフィーセブンなどの培地を使った例が他のブログなどで紹介されているのでこれから胞子培養を始めて胞子体まで育てようという人はそちらを参考にしていただければいいかと思います。
ここでは簡易な紙培地で胞子が発芽するまでを観察することができましたので、一応の目的は達成、胞子の発芽チェック程度ならこれで十分かなと思います。
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では、それぞれの結果を
リドレイ

原子体が平面上に広がるリドレイ
成長が一番良かったのでのはリドレイです。原子体が平面状に広がっていったのですが残念ながら成長はここでストップ。光と栄養素がもう少しあれば先のステージに進んだかもしれません。
胞子嚢の形状も細長く特徴的で他のビカクシダ類とは異なっていました、入っている胞子の数も少ない。
マダガスカリエンセ
初期に仮根は出たんですけどね。。。その後成長が芳しくなくあまりパッとしない。胞子に残っていたエネルギーを仮根伸長に使ってしまったためでしょうか。やはり栄養素と光がもっと必要なのでしょう。
エレファントスティス
今回の試験で一番良くわからないことになっていたのがエレファントティスです。そもそも胞子の形がいびつで不定型で発芽もかなり遅めだったのですがここに来てまとまった発芽が確認されました。しかも胞子嚢の中で!!
写真よく見てもらうと葉緑素でうっすらと緑に色づいているのが見えます。胞子のうの周りに散らばっている胞子の発芽率はあまり高くなかったのですが、ここだけ異常に発芽率が高い。同じような胞子嚢はいくつか見られたので偶然ではないのでしょう。
胞子嚢の中に残った胞子は未成熟で発芽しないと思っていましたがそうではなかったようです。
胞子の不定型といいよくわからないビカクシダの仲間です。
さて、次回培養するときは培地をしっかり選定し光源を準備して 再開したいと思います。
とりあえず簡単ティッシュ培地のビカクシダ属胞子培養はここまで。
今後の課題
前葉体形成までが遅すぎる。培地の栄養素、光、栽培環境の温度の検討が必要。
種によって原子体が糸状であったり平面であったり。正常に育っているのかよくわからない。
胞子嚢の中のほうがよく育つ??よくわからないのでもっと観察が必要